愛着と探索行動

 

・探索行動

子どもの成長過程には、養育者から物理的・心理的に離れて、周囲の環境に興味を向け調べるという探索行動がとても重要です。

探索行動はまず家の中で、それから外の環境に移行していきます。

 

愛着(アタッチメント)が形成され養育者(親、母犬や飼い主)が子ども(犬)にとっての「安全基地」として機能するようになれば、「何かあれば助けてくれる」、「少し離れていても急にいなくなったりしない」と思えるようになり、安心して探索行動(周囲の環境などを調べる)が出来るようになります。

子どもは周囲を調べて怖さや不安を感じたときに、「安全基地」である養育者のところに戻って安心感を得ることを繰り返して、徐々に探索範囲を広げていくことができます。

 

裏を返せば、「安全基地」がなければ「探索行動」ができなくなったり、制限されてしまったりということが起こります。

 

我が家の愛犬ではありません。
我が家の愛犬ではありません。

 

・子犬の社会化

この「探索行動」は犬の社会化の際にも関わってきます。

犬のしつけでは「子犬期の社会化が重要」といわれます。

社会化という言葉は知らなくても、生活に関わってくるもの(他人や物、音など)に徐々に慣れさせるということは聞いたことがあると思います。

ですが、「安全基地」の重要性にはあまり触れられていないかもしれませんね。

 

新しいものに慣れさせるということは、ただ犬を刺激にさらせば良いということではなく、犬が自ら近づいて確認できるようにすることが大事なことなのですが、子犬にとっての「安全基地」が無い(愛着が形成されていない)状態では、新奇のものに興味を持って近づいていくということは難しくなります。

 

子犬が安心して家で過ごすことができるように、まずは「しっかりしつけをしよう」などと考えず、飼い主さんが「安全基地」となれるよう温かく受け入れていただければと思います。

 特に罰を使ったり、子犬に恐怖を感じさせるようなことはしないでください。

「怖い」と感じる家族がいる家では、犬は安心して暮らすことは出来ないでしょうから。

「安全基地」に恐怖は必要ないですからね。

 

 

 ・安心感があるから離れていられる

また、子どもはこういった養育者から離れて「探索行動」を行うという経験などを通して、実際に養育者が不在のときでも安定した気持ちで過ごすことができるようになります。

もちろん、ある程度成長してからになるでしょうし、「出掛けても必ず帰ってくる」ということを学習してもらうことも必要ですが、「探索行動」が十分にできるようになってくれば分離不安の軽減にもつながっていくと思います。

 

社会化も愛着形成も子犬だけでなく一生涯のものですので、今からでも取り組んでいきましょう。

(もちろん時間は余計にかかると思いますが)

 

 

 愛犬が小さいときに「安全基地」になってあげられていなかった反省をこめて・・・。

 

 

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